踏み台_1

材質:杉 
時代:大正〜昭和初期

この踏み台は、私のコレクションの原点となった一台。

2021年、日本の古い道具や手仕事に宿る造形美に惹かれ、その意匠から着想を得た鞄を構想しました。
そして2022年、その鞄はFUMIDAI BAGという名でかたちになりました。

踏み台の構造と佇まいをもとに設計したその鞄は、想像以上に多くの方のもとへ届いていきました。
この踏み台は、そのビジュアル撮影にも使った私にとって、とても思い入れの深い存在です。

そして気がつけば、ここから私は古い踏み台を蒐集するようになっていました。

杉の木を用いてつくられたこの踏み台。
美しい曲線を描く円形の意匠。真鍮の太鼓鋲。均整の取れた天板の厚みと寸法。
一見すると何気ない日用品でありながら、
そこには使うために生まれた美しさが宿っています。

この円形部分は、かつて屑入れとして用いられていたという説も残っています。

誰かの家で、
誰かの日々の暮らしを支え、
静かに役目を果たしてきた道具。

その役目を終えたあとも、こうして時代を超えて残り続けていることに、私は強く惹かれます。

名もなき職人が生み出した手仕事。
暮らしの中にあった無名の美。

これから少しずつ、踏み台という存在に宿る背景や、その起源を紐解いていこうと思います。

古物商許可番号
京都府公安委員会 第611262630016号

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